残業代請求
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目次
■ 「残業代を請求すること」の意味とは?
■ あなたの希望に沿った残業代請求方法を提案します
■ 残業代の計算方法
「残業代を請求すること」の意味とは?
1. 働く人の「大切な時間」に対する正当な補償である
2. 働く人の「将来の残業」の抑制につながる
3. 過労死・過労自死を無くしていくことができる
1. 働く人の「大切な時間」に対する正当な補償である
「お世話になった雇い主に残業代を請求するなんて気が引ける」と思っている方がいらっしゃるかもしれません。
たしかに、感謝すべきこともたくさんあると思います。ただ、残業した時間は、自分の趣味や勉強に費やしたり、家族と過ごしたりすることができたかもしれない「大切な時間」です。
その時間を雇い主のために使ったのですから、補償を受けることは正当なことです。
2. 働く人の「将来の残業」の抑制につながる
残業代を請求することが当たり前の世の中になれば、雇い主も不必要に残業をさせることはしないでしょう。働く人の趣味や勉強に費やす時間、家族と過ごす時間を雇い主が尊重する社会になるはずです。あなたの残業代請求は、そのように社会を変えていく一つのきっかけになるのです。
3. 過労死・過労自死を無くしていくことができる
長時間労働で命を落とす方が、今も存在します。
生きていくための「労働」によって命を失うことは、決してあってはなりません。生きていれば感じることができた幸せを、働くことで無くしてはいけません。悲しい思いをする遺族を増やしてはいけません。
残業代請求によって、残業を抑制し、過労死・過労自死を無くしていきたいと考えています。
あなたの希望に沿った残業代請求方法を提案します
残業代の回収をしたいという方もいらっしゃれば、残業代請求をとおして会社の労働環境を変えたい、ひいては、社会を変えたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
福岡の弁護士西野裕貴は、依頼者それぞれの考え方に最も適した残業代の請求の方法をご提案したいと考えています。
残業代の早期回収を考えている方には、回収までの時間がかからない雇い主との「任意交渉」や、申立てから終了まで約3ヵ月程度で終了する「労働審判」という裁判所での手続きを利用する方法などをご提案します。
福岡では、本庁、小倉支部において労働審判が行われます(これ以外の場所においてもテレビ会議システムを使って、お近くの裁判所で労働審判ができる場合があります。)。弁護士を代理人に立てた場合、事件の内容によっては直接出向かずにすむことも可能です。
残業代請求をとおして会社や社会を変えたいという方には、裁判で判決をとり、マスコミを通じて社会に問題を訴える方法などをご提案します。
残業代の計算方法
月給制の労働者における、原則的な残業代の計算方法について、概略を記載します。
あくまで概略をお伝えすることに主眼があるため、正確ではない部分もありますので、ご了承ください。
また、労働者の契約内容によって、残業代の計算方法は変わります。正確に把握したい場合には、お問い合わせください。
残業代は、「① 1時間あたりの賃金額」に「② 割増率」を乗じた金額に、「③ 残業時間」を掛け合わせることで計算できます。
残業代=① 1時間あたりの賃金額 × ② 割増率 × ③ 残業時間
① 1時間あたりの賃金額
1時間あたりの賃金額は、社会保険料等の控除前の「月の賃金」を173.8という数字で割ると、大体の金額を計算できます。ただ、通勤手当等の一部の手当は「月の賃金」に当たらないというルールもあります。
さらに言えば、たとえば通勤手当という名目であっても、通勤方法や通勤距離に応じて手当額が決まっていないなどの事情があると、通勤手当も「月の賃金」に含まれることがあります。ここまで詳細になると複雑ですので、ご相談の際にお聞きください。
「月の賃金」が173,800円である場合、①「1時間あたりの賃金額」は、1,000円となります。
② 割増率
それぞれの労働に対する割増率は、下記のとおりです。
ア:一日8時間を超える労働、または週40時間を超える労働に対しては、1.25倍
イ:法定休日における労働に対しては、1.35倍
ウ:深夜労働(午後10時から午前5時までの労働)に対しては、プラス0.25倍
たとえば、午前9時から午後6時まで(ただし、正午から午後1時までの1時間が休憩時間)の8時間を働くことになっている人が、ある日に午後11時まで残業したとします。
この場合、午後6時から午後10時までは、アの割増率1.25倍が適用されます。その結果、この時間の残業代は1,000円×1.25倍×4時間=6,000円、となります。
午後10時から午後11時までは、アの割増率1.25倍に、ウの割増率0.25倍をプラスした1.5倍の割増率となります。この時間の残業代は1,000円×1.5=1,500円、となります。
そうすると、合計で7,500円の残業代が発生することになります。
③ 残業時間
例えば、午前9時から午後6時まで(ただし、正午から午後1時までの1時間が休憩時間)の8時間を働くことになっている人の場合で、毎日午後6時から午後10時までの4時間残業したとします。週5日勤務とすると、月に約22日勤務となります。残業代は過去2年分に限って請求できます。
そうすると、残業時間としては、
一日4時間×22日×24ヵ月(2年)=2,122時間、となります。
その結果、残業代は、
1,000円×1.25倍×2,122時間=264万円、となります。